A．3つの栄養素をサプリメントで摂る

人間の体は食べ物でできている訳ですが、具体的にどのようなものが体に良いのか、ご紹介してまいります。

第8回は3つの栄養素をサプリメントで摂る、です。

栄養素は食事から摂るのが基本ですが、現代人の生活で不足しがちなビタミンD、亜鉛、マグネシウムの3つについては、食事だけで必要十分な量を満たすことが難しいため、サプリメントの活用がお勧めです（サプリメントは栄養素のため、厳密には食べ物です）。

現在これらの栄養素は、コロナ予防・重症化を防ぐ対策としても注目されています。

〇ビタミンDとは：ホルモンの一種とも言えるビタミンDの働きは、骨の健康を守る、免疫力増強、動脈硬化・糖尿病予防、筋力・脳神経機能の維持など多岐にわたります。日光を浴びることにより皮膚で作られる他、鮭やシラス、キクラゲなどでも補充できます。しかし加齢と共に体内での産生量が減少するのと同時に、食事の絶対量も少なくなるため不足しがちです。サプリメントで1日当たり50～125μg摂取すると良いでしょう。

〇亜鉛とは：DNAやタンパク質の合成、成長ホルモン・性ホルモン分泌、免疫のコントロール、活性酸素除去、有害重金属除去、視力、聴力、味覚にも関わる、極めて重要なミネラルです。加齢や多量のアルコール摂取により減少してしまう上、近年摂取量自体も減少傾向にあることが分かっています。カキ（牡蠣）やレバー、チーズ、煮干し、ココアなどでも補充できますが、サプリメントで1日当たり15～25mg摂取すると良いでしょう。

〇マグネシウムとは：夜中に足がつって目覚めた経験がある方は、マグネシウム欠乏の可能性があります。欠乏すると相対的にカルシウム濃度が上昇し、筋肉の収縮が起こってしまいます。血管で同様のことが起こると、血管が収縮（攣縮）し、高血圧や狭心症の原因となります。マグネシウムは、エネルギーの元であるATP産生の補酵素でもあり、鉄と同様、欠乏するとエネルギーを作れなくなってしまいます。青菜や海藻類、木の実、カカオ豆、コーヒー、大豆などでも補充できますが、サプリメントで1日当たり200～500mg摂取すると良いでしょう。

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