Q.コロナウイルス対策:免疫力を高める睡眠のポイントは?
A.毎朝同じ時間に起床する
・目覚めたら太陽の光を浴びる
・日中は明るい環境で過ごし、適度に運動する
・寝る1-2時間前から照明強度を落とす
免疫力を高めるポイントは、食事・運動・睡眠の見直しであり、その中で前回は運動についてお話しました。
今回は、睡眠についてご説明します。
1. 国立精神・神経医療センター 睡眠・覚醒障害研究部の公表
「睡眠健康を保つために COVID-19緊急事態宣言のため自宅でお過ごしの皆様へ」が公表されています。
「睡眠健康を保つために COVID-19緊急事態宣言のため自宅でお過ごしの皆様へ」
【要点】
1. 毎朝同じ時間に起床しましょう
2. 目覚めたら太陽の光を浴びましょう
3. 目覚めたら友人や家族と挨拶・会話をしましょう
4. 朝食を同じ時間に摂りましょう
5. 日中は明るい環境で過ごしましょう
6. 適度な運動・ストレッチを取り入れましょう
7. 寝る前に入浴をしてリラックスしましょう
8. 寝る1-2時間前より照明強度を落としましょう
9. 寝床は居間と別にしましょう
2. メキシコ国立自治大学の論文
「睡眠と感染に対する免疫の双方向的な関係」という論文が公表されています。
「The bidirectional relationship between sleep and immunity against infections」
【要点】
・睡眠は免疫反応の重要な調節因子と考えられている
・睡眠不足は免疫力を弱め、ウイルス、細菌、寄生虫に感染しやすくなる
・原因として、リンパ球の増殖障害、遺伝子HLA-DRの発現低下、CD14の応答増大、CD4およびCD8 Tリンパ球の変動、副腎皮質ホルモンの影響などが挙げられる
・一方ウイルス、細菌、寄生虫感染によって、中枢神経系を介して睡眠障害が引き起こされる、という双方向性もある
※睡眠と免疫力に関する論文は数多くあります
3. アリエル大学(イスラエル)・モスクワ大学の論文
「メラトニン(睡眠ホルモン)はCOVID-19パンデミックの重症度を軽減できるか?」という論文が公表されています。
「Can melatonin reduce the severity of COVID-19 pandemic?」
・メラトニンは睡眠を改善するホルモンであると同時に、加齢と共に失われる強力な抗酸化物質である
・全般的な免疫は、睡眠不足と不安によっても損なわれる
・ウイルス感染は炎症性サイトカインと活性酸素の大量発生を引き起こす
・子供は高齢者ほどCOVID-19に悩まされず、メラトニンレベルははるかに高い
・コウモリは高レベルのメラトニンを保有する動物であり、これが高い抗ウイルス耐性に寄与している可能性がある
・メラトニンは睡眠を改善し、不安を軽減し、免疫を刺激し、活性酸素を消去する
・メラトニンを使用することにより、COVID-19患者の症状を軽減できる可能性がある
また…そもそも睡眠時間が短すぎる方は、これを機に是非見直していただければと思います。
「3密を避ける」「手洗い、咳エチケット」にも引き続き気をつけ、皆で頑張っていきましょう!!
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