Q.慢性痛の治療は? ②神経障害性疼痛
A.神経の治療
ケガの治療とは全く異なる
慢性痛の原因 ②神経障害性疼痛とは、「神経が傷ついた痛み」であることを前回お話しました。※神経=末梢神経、脊髄、脳。
それでは、治療はどうするのでしょう👀?
腰椎椎間板ヘルニア(腰の部分で椎間板という軟骨が出っ張ってしまって、脚に行く神経を傷害してしまう痛み)の場合を考えてみましょう
※出っ張っているだけで、神経を傷害しないこともあります
慢性痛の治療:②神経障害性疼痛
例:腰椎椎間板ヘルニア
・認知行動療法
痛みに対する認知(考え方)と行動を少しずつ修正していく、現在、慢性痛に対して最も効果的と考えられている治療法です。
例えば、「腰や脚が痛いのは体が壊れているからであり、動くとさらに壊れてしまうから一日中寝ていよう」という認知・行動を、「神経に触っているから痛みも出ているけれど、体の構造は検査の結果しっかりしているので、痛くても少しずつ動かして、痛みの敏感さを改善していこう」という認知・行動に少しずつ修正していきます。
ペース配分に気をつけながら進めることが大変重要です。
・運動療法
認知行動療法と一緒に行うと効果的です。
・薬物療法
ケガではありませんので、いわゆる痛み止めは効果がありません。一般的には、抗てんかん薬を改良したお薬を使うことが多いです。慢性痛では、下降性疼痛抑制系という「脳が自分で痛みを抑える力」が弱くなってしまっているケースが多く、これを強化するために抗うつ薬に属するような薬を使うこともあります。よく病院で相談しましょう。
・神経ブロック療法
神経が傷ついて出ている痛みを、局所麻酔薬で麻痺させ遮断する、神経ブロック療法が用いられることもあります。慢性痛が完成した状態では効果がないこともあり、亜急性期に積極的に行うのも良いと考えます。
・手術療法
脚が麻痺して力が入らなかったり、お小水や便が出ないなどの症状があれば、神経への障害を取り除いてあげる手術の適応を考えます。
すべて神経の治療であり、ケガの治療とは異なります。
ご自身の痛みの原因とその治療法について、よく病院で相談するようにしましょう
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