「肩こりの物語」その11
肩こりの核心と言える、「ストレスの身体化」、「ストレスによる疼痛閾値の低下」
のうち、「ストレスの身体化」について説明したいと思います。
ここでの「ストレス」とは、「精神的なストレス=脳へのストレス」のことです。
「ストレスの身体化」
脳へのストレスが体に症状として現れること、例えば交感神経の緊張による筋の痛みも含まれる。
肩こりの治療において、このストレスの身体化への対処は非常に重要です。
皆さん、肩こりの大きな原因が「脳へのストレス」だと聞いたら、どう思われるでしょうか。
「何となく関係あるかなとは思っていたけれど・・・やっぱりそうなのか」
「いやいや、そんな訳ないでしょう!」
・・・色々な意見があると思いますが、臨床的には紛れもない事実です。
肩こりはストレスが非常に現れやすい部位の一つです。
(ストレス性胃潰瘍、腰痛、下痢、便秘、頭痛なども多いです。)
脳にストレスがかかり続けると、脳で処理しきれなくなったストレスを体に現わすことで、脳はストレスから逃れようとするのです。
これが続くと、ささいなストレスでも体に出やすくなります。
脳科学の分野ではこのようなシステムの研究が続けられていますが、精神科や心療内科はもちろん、医療の現場では昔から知られていました。
丸田俊彦先生(メイヨー医科大学精神科名誉教授)の「痛みの心理学」などにも大変詳しく、また適切に述べられています。
今から27年も前に、このような素晴らしい本を書かれたことには、ただただ驚くばかりです。
今読んでもまさに最先端です。
もう一度言います。
脳にストレスがかかり続けると、脳で処理しきれなくなったストレスを肩こりに現わすことで、脳はストレスから逃れようとするのです。
これが続くと、ささいなストレスでも肩こりに出やすくなります。
次回は、それではどうするのか?について書きたいと思います。
~「肩こりの物語」その12へ続く~
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