高濃度ビタミンC点滴療法によるがん治療
「肩こりの物語」を書いている途中ですが、本日は「高濃度ビタミンC点滴療法によるがん治療」についてお話ししたいと思います。
「肩こりの物語」は次回書かせていただきますので、応援(?)よろしくお願いいたします。
「高濃度ビタミンC点滴療法によるがん治療」をご存知でしょうか。
初めて聞かれた方は、「そんなことが可能なの?」「ビタミンCって栄養素だよね?」と不思議に思われることと思います。
なぜビタミンC点滴に抗がん作用があるのか?
要点を説明したいと思います。
①点滴することで血液中のビタミンCが高濃度になると、
②細胞の周りで過酸化水素(H2O2:殺菌剤として知られるオキシドールの成分)を生成します
正常細胞はこの過酸化水素を中和する酵素(カタラーゼ)を持っているため、全く影響を受けません
③一方、がん細胞の多くは酵素を持っていないため、過酸化水素を中和できず破壊されます
この特徴を利用して、抗ガン剤として用いるわけです。
ポイントはいくつもあるのですが、最も重要なのは、
この抗がん作用を引き出すには、①血液中のビタミンCを高濃度にしなければならないというところです。
高濃度ビタミンC点滴療法によるがん治療では、この血中濃度を350~400mg/dl程度まで上げます。これが治療目標値であり、ここまで上げることで上述の抗がん作用が発揮されます。
一方、内服ではどれほど工夫しても血中濃度3.9mg/dl程度が限度(単回摂取では2.4mg/dl程度)と考えられています。もちろん、内服でもビタミンCによる各種の良い作用が得られます。しかし、”抗がん作用”を期待するのは難しいと考えられます。
つまり、点滴では血中のビタミンC濃度を内服の100倍もの高濃度にすることができ、そこまで上げてはじめて抗がん作用を発揮する、ということです。
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