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「腰椎椎間板ヘルニア」最終回

今までの話をまとめますと、

 

①典型的

ヘルニアにより神経がやられている

ヘルニアができたばかり

 

②非典型的

ヘルニアがただ出っ張っているだけ

「白髪」と同じようなもの

 

「腰椎椎間板ヘルニア」というMRIでの見た目は同じであっても、この2つは全く別の疾患です。

 

では、腰椎椎間板ヘルニアの治療において、何が問題なのか??

 

そうです。この2つをごっちゃにして同じ治療が行われているのです。

 

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①は、時期によってはロキソニンなどの痛み止めを飲む必要がありますし、状況によっては手術を要することもあります。

 

一方②は、ヘルニアは「存在するだけで悪さをしていない」のですから、必要な薬や対処法も変わってきますし、当然手術など必要ありません。

 

有名な研究ですが、

腰痛のない20~50歳の健康な人にMRIを行ったところ、76%に腰椎椎間板ヘルニアが認められています。

しかも、腰痛のない健康な人と腰痛患者とのヘルニアの発生率に差はなかったのです。

The diagnostic accuracy of magnetic resonance imaging, work perception, and psychosocial factors in identifying symptomatic disc herniations.

Boos N et.al. Department of Orthopaedic Surgery, Inselspital, Switzerland.

Spine [1995, 20(24):2613-2625]

 

これを聞いて皆さんはどう思われるでしょうか??

 

椎間板は中学生くらいから明らかな変性(老化)が始まりますので、20~50歳であれば、腰椎椎間板ヘルニアは「あって当たり前」なのです。

ほとんどが②であり、少し①が混じっているということです。

 

つまり、本質的には②が典型例で、①が非典型例なのです。

 

皆さんが病院などにかかる際、①なのか②なのかということを良く医師に相談し、治療を進めることをお勧めします。

 

~「肩こりの物語」その9に続く~

 

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